SRIREPプロジェクトは、2020年2月にミャンマー天然資源環境保全省環境保全局(ECD)の協力を得て、ASGMコミュニティの健康状態、特に水銀中毒を評価するために、初の健康影響調査を実施しました。
Natural Science Group
ASGM地域における牛の水銀汚染に関する研究
環境破壊や有害金属汚染の主な原因は地質に由来する汚染もありますが、鉱業などの人為的な活動も挙げられます。特に家畜は水銀を体内に生物濃縮する傾向があると言われています。
ASGM地域の土壌および飼料用植物の水銀汚染に関する研究
インドネシアボンバナ県では、土壌や飼料植物の水銀汚染が生態系に悪影響を及ぼしており、ASGMがその主な原因となっています。ボンバナ県の3つのサバンナ地区(ASGM地区、商業採掘地区、対照地区)で採取した試料を用いて、土壌と飼料植物の水銀汚染を粒子線誘起X線発光分析法で調査しました。
ASGMコミュニティにおける健康影響評価
水銀は、人間の胎児や幼児の発育を著しく脅かす有害金属であり、人体に対して極めて毒性が強いことが知られています。水銀の人体への影響を評価することは、特にASGM地域やその周辺に住むコミュニティにとって非常に重要です。
河川の水と底質の水銀汚染に関する研究
数多くの環境汚染問題が原因で、安全な水の問題は現在、世界で最も深刻なテーマのひとつとなっています。河川の近くで行われているASGM活動で過剰な量の水銀を使用することにより河川の水が汚染されますが、川沿いに住む住民はそれを水源として利用せざるおえません。